日: 2021年7月20日

【教えてガイドさん】地蔵院青蓮寺を巡る散策コース

2021.07.20

こんにちは。ボランティアガイドおきつもの諏佐です。

今回は青蓮寺の地名の由来となった地蔵院青蓮寺を巡る散策コースをご紹介します。

165号線から百合が丘方面に進み、道なりに百合が丘の団地を抜けると、多宝山(おたからやま)登り口の石段が見えてきます。その手前には、昔この場所で稼働していた水車が再現されており、木製の水車が回る様子は懐かしい風景です。

山の頂上に地蔵院青蓮寺があるのですが、この階段を上るとお寺の裏から入ることになるので、山を登らずに青蓮寺湖方面となる左に曲がります。ぶどう狩りの受付案内所を過ぎると、カンカン石と呼ばれる道標が見えてきます。道標に小石が当たってカーンと音がお山にコダマしたことからカンカン石と呼ばれるようになりました。

その先の青蓮寺公民館を超えたところで、右に入る道へ進むと国津神社があります。

山の空気がひんやりとして心地良い境内には、推定樹齢三百年の杉と檜が根元で一体化した大木があり、異なる種が根元で融合していることから「縁結び之神様」として祀られています。神社の狛犬は「子取り」「玉取り」で対をなしており、名張では珍しい狛犬です。足で子どもをあやしている「子取り」の狛犬は子孫繁栄の意味があり、「玉取り」の狛犬は玉のように運気が良く転がるようにという意味があります。

国津神社を後にして、その先の二手に分かれた道を右へ行くと「神主坂道入口」の看板が見えてきます。国津神社の神主の住まいが山の上にあり、毎日神社までこの坂を下りて通ったことから、その道を神主坂道と言うようになったそうです。

 

右手の山の上に見える地蔵院青蓮寺まで上っていくと、今の時期はたくさんの蓮の花が出迎えてくれます。2005年に伊賀市野間の慶明寺から蓮の根を譲り受けたのが始まりで、30種類ほどの蓮の花が白やピンクの大輪を咲かせています。

本堂の横を抜け、緑のトンネルとなっている石段を下りると多宝山の公園になり、二手に分かれた小道を左へ行くと、東屋が見えてきます。その左手の青々と木々が茂っている部分は青木城の土塁が残ったもので、天正伊賀の乱のとき織田信長勢と戦うために青蓮寺の地に構えた城のひとつでした。

多宝山の公園では四季折々の植物が見られ、樹木の説明看板を読み観察しながら歩くことができます。石段を下りきると水車の所に出てきて散策は終了となりますが、散策後のお楽しみとして、ぶどう狩りも体験していただければと思います。

7月20日から10月末まで時期に合わせた品種のぶどうを、時間制限なしでゆっくりと味わうことができますので、散策後の一休みとしておすすめです。

『ボランティアガイド おきつも』とは・・・

地域(名張)の住民自らが、その地域が持つ豊かな資源について、それぞれ得意の分野で紹介するものです。 プロではありませんが、その「もてなしの心」にあふれた案内はご利用いただいた方々から好評を得ています。

ボランティアガイド「おきつも」 – 三重 なばりの観光ガイド (kankou-nabari.jp)