版画家の川瀬巴水をご存知でしょうか?
川瀬巴水は大正から昭和にかけて活躍し、日本全国を旅しながら作品を作り続けた版画家です。
巴水は1933年に三重県を訪れ、赤目四十八滝の一つ、千手滝を描いた『赤目千手の瀧』という版画作品を残しました。
この作品はApple創業者のスティーブ・ジョブズの親友の父親が所有し、作品を譲ってほしいと懇願するほど気に入っていたそうです。
参考:NHK記事「スティーブ・ジョブズ 「美」の原点」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210701/k10013110911000.html
(2017年撮影:赤目四十八滝「千手滝」のようす)
赤目四十八滝を美しく描いた川瀬巴水の作品は、現在SOMPO美術館に展示はされておりませんが、伝統木版技術を駆使した詩情豊かな版画群は、長い年月を経てもなお、わたしたちの心を勇気づけ、癒してくれます。
東京都新宿区へお越しになる際は、是非とも最高峰の芸術に触れてみてください?
詳しくはSOMPO美術館公式ホームページへ
川瀬巴水(1883~1957)
大正から昭和にかけて活躍した版画家・川瀬巴水(1883~1957)の回顧展です。巴水は、微風に誘われ、太陽や雲、雨を友として旅に暮らし、庶民の生活が息づく四季折々の風景を生涯描き続けました。それは近代化の波が押し寄せ、街や風景がめまぐるしく変貌していく時代にあって、日本の原風景を求める旅でもありました。その版画制作を支えたのが、浮世絵版画にかわる新しい時代の版画《新版画》を推進した版元の渡邊庄三郎でした。二人の強固な制作欲は、海外にも通用する木版「美」の構築をめざし、今や巴水の風景版画は、郷愁や安らぎをもたらす木版画として多くの人々に愛されています。